一般的なインプラントの症例

インプラントの難症例について知る前に、インプラントの症例をみていきましょう。

インプラント手術は歯肉を切開してからインプラント体を埋め込んでいきます。埋め込んだインプラント体の上に人工歯を装着し、見た目に違和感のない歯ができあがります。

手順①歯肉切開からインプラント体の埋入

まずはインプラントを埋め込む箇所の歯肉を切開し、奥にある歯槽骨と呼ばれる骨に穴を開けます。穴を開けたところに、歯根としての役割を果たすインプラント体を埋め込みます。

骨は時間とともにインプラント体と結合していくので、数ヶ月の期間を使って結合を待ちます。患者さんにもよりますが、手術から2〜6ヶ月程度で結合するため、人工歯の装着に移行できます。

手順②人工歯の装着

インプラント体を埋め込んだあとは結合するまで安静期間となり、その後再切開をして結合の程度を確認します。しっかりと結合していると判断されれば、アバットメントと呼ばれる連結器具を装着し、人工歯をその上に被せます。

人工歯がきれいに被さり、装着が完了すればインプラントの完成です。完成後も定期的に噛み心地を確認し、ぐらつきやその他のトラブルが出ていないかをチェックして、歯としての機能を維持していくことが大切です。

インプラントの難症例とは?

患者さんによっては、以下のような難症例に該当する場合があります。

【インプラントの難症例】

  • 骨量の不足
  • 歯周組織の不足
  • 咬合不良
  • 骨の吸収
  • 骨に幅がない

インプラントを埋入する場所には、十分な骨量が必要になります。骨が薄い、あるいは吸収などの理由によって部分的に少なくなっている(高さはあるが幅が十分ではないなど)ケースでは、歯根の代わりとなるインプラント体を埋入しても骨組織としっかり結合できない可能性があり、途中でぐらつきや抜け落ちが生じる可能性があるのです。

骨だけではなく、歯茎が歯周病などによって柔らかくなり、歯を支えられない状態になっている場合も動揺に、インプラント治療が難しいと判断される可能性があります。

難症例の場合の治療方法

難症例への治療は、「GBR」「サイナスリフト」「ソケットリフト」という3つの方法が実施されています。それぞれどのような治療方法なのかチェックしていきましょう。

治療方法①GBR

GBR(Guided Bone Regeneration:骨誘導再生法)は、骨を失った部位や量が不足している部位に薬剤を注入し、骨の造成を促す方法です。

「骨補填材」と呼ばれる材料を注入して骨の再生を促していきますが、患者さん自身の骨または厚生労働省によって認可を受けた人工代用骨を移植し、歯槽骨が再生するのを待ってからインプラント治療に入ります。

サイナスリフトやソケットリフトとは異なり、下顎の骨が少ないまたは薄い場合に行われることが多い対処法として知られています。

治療方法②サイナスリフト

サイナスリフトは、歯周炎などが影響して上顎の歯槽骨の高さが大幅に不足しているケースや、多数の歯が欠損した場合に利用される方法です。

上顎洞と呼ばれる顔の中のスペースを利用して、患者さんの骨または人工代用骨の骨補填材を移植し、歯槽骨の再生を待ってからインプラント治療を行います。

治療方法③ソケットリフト

ソケットリフトは、上顎の歯槽骨の高さが足りていない場合に行われる治療方法です。

歯肉を切開してインプラントの埋入部位を先に作り、上顎洞の粘膜まで歯槽骨を削ってから、できあがった穴に患者さんの骨または人工代用骨の骨補填材を注入してインプラント体を埋入します。

サイナスリフトよりも侵襲を抑えつつ、骨再生を誘導してインプラントが入れられるというメリットがありますが、骨の厚みが3mm以上確保されている場合に採用される術式のため、3mm以下であればサイナスリフトの対象となる点に注意が必要です。

他院でインプラントを断られた方も、きぬた歯科にぜひ一度ご相談ください

上記で紹介した対処方法は「骨造成」と呼ばれる治療法ですが、インプラント治療を行っているすべてのクリニックが骨造成に対応しているとは限らないため、受診したクリニックによってはインプラントを断られる可能性があります。

検査の結果、治療が難しいといわれてしまってもすぐに諦める必要はありません。骨量が増えることで治療が可能になるケースが多いため、難症例に対応できるクリニックへの転院やセカンド・オピニオンの活用をおすすめします。

きぬた歯科での治療の流れ

きぬた歯科では、インプラント治療を完了するまでに3つのステップを経ています。はじめにカウンセリングと治療の説明を行い、検査を経て治療が可能かどうかを判断してから、「2回法(2回式)」の治療を実施します。

ステップ①検査や治療計画

ステップ1は、カウンセリングと検査を行い具体的な治療計画を定める段階です。

患者さんによっては骨造成が必要になったり、インプラント治療の前に歯周病や歯周炎の治療を行わなければならなかったりと、個別の治療計画を策定したうえでスケジュールを決めていく必要があります。

ステップ②第一治療

治療計画が決まったあとは、インプラントの前に必要な治療を行い、その後第一治療としてインプラント体の埋め込みを行います。

顎の骨にインプラント体を埋め込んで、歯根の代わりを果たせるように骨と結合させます。埋入については麻酔を使用しますが、痛みを軽減するために「静脈内鎮静法」を採用しており、希望によっては麻酔医の立ち会いも可能です。

ステップ③第二治療

第一治療から数ヶ月の安静期間を経て、第二治療ではインプラント体と人工歯の装着を行います。

アバットメントと呼ばれる部品をインプラント体に装着し、その上から人工歯を被せることで治療は完了です。

難症例にも対応できるきぬた歯科の3つの強み

きぬた歯科では2000年にインプラント治療に特化した分院を設立し、数多くの症例を取り扱ってきました。

ここからは、インプラント治療に特化できる「3つの強み」について紹介します。

強み①年間で3,000本以上の実績

開院から25年以上にわたってインプラントの施術を行ってきたきぬた歯科では、連続して年間約3,000本以上の埋入件数をもっています。

強み②ほぼ無菌の治療室を3つ完備

インプラント治療を専門に行う分院では、ほぼ無菌の治療室を3室完備しています。クリーンルームの規格を満たした3室すべてでインプラントの手術が可能です。

強み③世界的メーカーのインプラントを高品質で提供

きぬた歯科では、世界的なインプラントメーカーであるストローマン社の製品を使用しています。ストローマン社のインプラントに豊富な症例数をもっているため、患者さん一人ひとりのお口の中にあわせた治療が可能です。

インプラントとは

インプラント治療の難症例も骨造成が行えるクリニックなら治療が可能

今回は、インプラント治療の難症例について対処法などを中心に紹介しました。

インプラント治療の前に難症例と診断されてしまっても、骨造成が行えるクリニックであれば骨の量を物理的に増やせるため、インプラント治療が可能になります。

患者さんごとの症例にあわせた治療方法を活用すればインプラント治療に進むことができますので、ぜひ豊富な症例をもつクリニックへご相談ください。

当院では、実力と信頼を兼ね備えた国内最高レベルの治療を提供しております。
また、治療数が年間3,000本と実績や経験も豊富です。
インプラント治療に不安を感じる方は、お気軽にご相談ください。
インプラント治療のきぬた歯科

この記事の監修者

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科

<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia