安すぎるインプラントは危険?

インタビュワー

「10万円からできるインプラント」という広告をよく目にするのですが、実際のところ、このような安いインプラントは安全なのでしょうか?

きぬた院長

結論から申し上げますと、安いインプラントは安全ではない可能性が高いです。
一般的な相場よりも安いインプラントには、やはり安いなりの理由があり、さまざまな危険が伴う可能性もあるため、おすすめはできませんね。
たとえば、安全性が保証されていない素材が使われていることや、ほかの費用が追加されることなどのトラブルに発展する場合があるんです。

インタビュワー

なるほど……。
ちなみに、一般的なインプラントの費用の相場はどのくらいなのでしょうか?

きぬた院長

インプラントの費用の相場は、1本あたり30万~60万円程度です。
一見、高く見えるかもしれませんが、高額な理由はインプラントそのものの費用だけではなく、手術費や検査費などの費用も含まれているためです。
そのため、安い費用で提供している場合は、インプラントだけの費用であったり、手術費のみであったりする可能性も考えられるので、注意してください。

安いインプラントの危険性

インタビュワー

もし、安いインプラントを提供しているクリニックで治療を受けてしまうと、どのような危険性があるのかを教えていただけますか?

きぬた院長

安いインプラントには、さまざまな危険性があります。
考えられる危険性を、以下にまとめました。

〈安いインプラント治療を受けた場合に考えられる危険性〉

  • 国内で認可されていない製品
  • 安全性が保証されていない素材
  • 低価格で表示されていても、ほかの費用が追加される
  • 十分なトレーニングを受けていない、若手の医者が手術をする
  • 欠陥品やB級品などのインプラントを、埋入しようとしている
  • 使い回されているインプラント

きぬた院長

インプラントは治療を受けてから長く使っていくものになるので、トラブルを避けるためにも、安いだけの理由でクリニックを選ばないようにしてください。

インタビュワー

……たしかに、安さだけに魅力を感じて治療をした結果、トラブルに巻き込まれてしまうと元も子もないですね。

安いインプラントを提供できる理由とは?

インタビュワー

安いインプラントには、さまざまな危険性が伴うことはわかりましたが、そもそもなぜ安く提供ができるのか教えていただけますか?

きぬた院長

それは、提供しているクリニックによって異なりますが、主に考えられる理由は以下のとおりです。

〈安いインプラントを提供できる理由〉

  • カウンセリングがあいまいであるため
  • CTスキャンがないため
  • 治療設備が不十分であるため
  • インプラント体だけの値段であるため
  • 安いインプラント体を使っているため
  • 安い被せものを使っているため
  • 保証期間が短いため
  • メンテナンス費用が高額であるため

きぬた院長

一つずつ解説していきますね。

理由①カウンセリングがあいまいであるため

きぬた院長

インプラント治療は、歯茎の切開やインプラント体の埋入など、外科手術を行うことになり、患者様一人ひとりの口内の状況を把握するためにも事前のヒアリングが非常に重要です。
ただ、インプラントの費用が安い場合には、患者様一人あたりにかける時間が短くなっており、十分なカウンセリングが行われない可能性があります。
カウンセリングをあいまいに行うと、患者さまのお口の状況がわからないまま治療を始めることになるため、最悪の場合、手術の際に神経を傷つけてしまうかもしれません。
また、虫歯や歯周病がある場合はまずそれらを治してからインプラント治療を行う必要があるんです。
しかし、カウンセリングが不十分だとそれらのトラブルが治っていないまま、インプラント治療を始めることになってしまうということも考えられます。
もし、カウンセリング中に急かされていると感じる場合や、あいまいな説明だけでカウンセリングが終わってしまったという場合には、クリニックを見直しましょう。

理由②CTスキャンがないため

きぬた院長

インプラント治療を行う際は、事前にレントゲンとCTスキャンを使って、口内の血管や神経の位置まで精密に確認したうえで、手術を行うというクリニックが増えています。

インタビュワー

血管や神経の位置まで事前に確認しておくと、手術中のトラブルを避けられそうですね!

きぬた院長

はい、まさにそのような目的で行っていますね。
しかし、インプラント費用が安いクリニックでは、このCTスキャンでの検査に対応していない可能性があります。
そもそも、インプラント治療を行っているすべてのクリニックに、CTスキャンが備わっているわけではありません。
もし、費用が安いと感じた場合は、CTスキャンの検査をするのかどうかをあらかじめ聞いてみてください。
より安全性の高い治療を受けたいという場合は、多少高くても、CTスキャンを行っているクリニックを選ばれることをおすすめします。

理由③治療設備が不十分であるため

きぬた院長

インプラント費用が安い理由の1つに、治療設備が不十分であるということも挙げられます。
インプラント治療は、虫歯の治療とは違って外科手術が必要なので、傷口から雑菌が入り込むことがないよう、感染対策をしっかりと行わなければなりません。
厳密に個室で手術をしなければならないという決まりがあるわけではないですが、感染対策をより厳重にするためには、外科手術を個室で行ったほうがよいとされています。
費用が安いと、外科手術を行うための個室が完備されていないかもしれません。

インタビュワー

たしかに感染対策もそうですが、患者様としても個室のほうが緊張せず安心して治療を受けられますね。

きぬた院長

そうですね、患者様には不安を払拭したうえで治療を受けていただきたいところです。
そのため、もしインプラントの費用が安いなと感じた場合は、手術を個室で受けられるのかどうかも確認しておけるといいですね。

理由④インプラント体だけの値段であるため

きぬた院長

インプラント治療の費用が安い場合は、治療そのものの費用ではなくインプラント体だけの費用である可能性があります。
インプラントは、インプラント体とアタッチメント、人工歯の3つの部品から成り立っています。
そのため、もし最初に提示された費用がインプラント体だけのものである場合は、あとからアタッチメントや人工歯などの費用が追加で必要です。

インタビュワー

なるほど……そうすると、インプラントそのものの費用だけではなく、手術費や検査費などの費用も含まれていない可能性もありますよね。

きぬた院長

おっしゃるとおりです。
費用が格段に安いと感じた場合は、治療に必要な費用がすべて含まれているのかを確認したほうがいいですね。

理由⑤安い被せものを使っているため

きぬた院長

インプラントには、通常の天然歯と同じような使い心地で噛むことができ、さらに見た目の審美性があるというメリットがあります。
ただし、安いインプラントの場合は、ただ噛むことだけを重視しているために、天然歯と比べて審美性が劣ってしまう可能性もあるんです。

インタビュワー

審美性が劣っていると、天然歯とインプラントの見た目の差が分かりやすくなってしまいそうですね……。

きぬた院長

天然歯のような見た目を再現するためには、被せものの素材にこだわることや高度な技術で施術を行うことが必要となるので、必然的に費用が高くなります。
そのため、インプラント治療を受ける前に、被せものがどのような見た目になるのかを確認しておくことをおすすめします。

理由⑥保証期間が短いため

きぬた院長

インプラント費用が安い場合は、保証期間が短い可能性もあります。

インタビュワー

一般的な保証期間はどのくらいであれば、問題ないのでしょうか?

きぬた院長

そうですね、一般的には5~10年程度かと思いますし、当院でも10年の保証期間を設けています。

インタビュワー

保証期間が短いと、どのようなデメリットがあるか教えていただけますか?

きぬた院長

はい、一般的に、インプラントの寿命は約15年であるといわれていますが、口腔内の状態によっては、寿命は多少前後します。
もし、保証期間が短いと、インプラントが壊れたり外れたりした場合に、追加で高額な治療費がかかることになってしまいます。
インプラント費用が安かったとしても、結局高額な治療費を支払うことで、トータルで見たときに費用が高くなってしまうんです。

インタビュワー

なるほど……手術費や検査費などが安かったとしても、保証期間外の費用は自己負担になるので、結局高くなりやすいということですね。

きぬた院長

おっしゃるとおりです。
インプラント治療を受ける際は、そのクリニックが定めている保証期間も確認しましょう。

理由⑦メンテナンス費用が高額であるため

きぬた院長

インプラント手術が終了したあとも定期的に通院して、埋め込んだインプラントのメンテナンスをしなければなりません。
一般的に、メンテナンスだけではそこまで費用はかかりませんが、クリニックによっては高額な費用を請求されることもあります。
特に、インプラント治療の費用が格段に安いクリニックには要注意です。
インプラント治療の費用を安くしている代わりに、メンテナンス費用を高くして全体のバランスをとっている可能性があるためです。
費用が安いなと感じた場合は、メンテナンスにかかる費用がどのくらいになるのかも確認しておきましょう。

インプラントが安くなるケース

インタビュワー

安すぎるインプラントが危険ということはわかりましたが、それ以外の理由で治療の費用が安くなるケースはあるのでしょうか?

きぬた院長

そうですね、主に以下の理由で安くなる場合があります。

〈インプラントが安くなるケース〉

  • モニター
  • 紹介
  • 再治療

インタビュワー

このケースであれば、普通に治療を受けるよりも費用を抑えられるんですね。

きぬた院長

はい、たとえばモニターであれば、モニターを応募しているクリニックが定める条件を満たしていれば、インプラントの品質はそのままで費用を抑えて治療を受けられます。
ただし、費用を抑える代わりに、アンケートや写真撮影の掲載を許可する必要はあるので、事前に条件をよく確認したうえで、同意できる場合のみ受けるようにしましょう。

安いインプラントによるトラブルの例

インタビュワー

これまでに、安いインプラントを巡ったトラブルの例ってあるのでしょうか?

きぬた院長

はい、どちらも聞いた話にはなりますが、たとえばこのような事例が挙げられます。

事例①虫歯や歯周病などの確認をしなかったことによる細菌感染

きぬた院長

とあるクリニックでは、インプラント治療をする前に必ず確認しなければならない、虫歯や歯周病などのほかの病気の確認をせずに手術を行ったそうです。
そもそも、歯周病がある状態ではインプラント治療ができないので、インプラント治療と同時、もしくは事前にインプラント治療前に歯周病の治療も行わなければなりません。

インタビュワー

治療ができない病気がある状態でインプラント治療を行った場合、どのようなことが起こる可能性があるのでしょうか?

きぬた院長

虫歯や歯周病といった病気がある状態でインプラントを装着すると、虫歯が進んでいる場所の歯肉が腫れることやインプラントが細菌に感染することなどが生じます。
このようなトラブルから、結局別のクリニックに相談しなければならないということもあるのです。

事例②噛み合わせの確認をしなかったことによる噛み合わせの悪いインプラント

きぬた院長

2つ目は、インプラントのかみ合わせの確認を行わなかったことで、まともに噛めないインプラントになってしまったという事例です。
インプラントは装着する前に、噛み合わせの確認をしたうえで微調整をしなければなりません。
しかし、事前に噛み合わせの確認をしなければ、噛み合わせの悪いインプラントになってしまい、しっかりと噛むことができないんです。
せっかくお金を払って手術をしたのに、トラブルが発生すると残念ですよね。

インタビュワー

せっかくお金を払ったのに、よくなるどころか悪くなると怒りがわいてきますね……。

トラブルの相談先

インタビュワー

もし、インプラントに関するトラブルに遭ってしまったら、どこに相談すればよいのでしょうか?

きぬた院長

そうですね、こういったトラブルは避けられることが一番ですが、トラブルに巻き込まれてしまったときの相談先を知っておくことは大切です。
インプラントにおけるトラブルの相談先は、主に5つあります。

〈インプラントにおけるトラブルの相談先〉

  • 治療先のクリニック
  • 治療先とは別のクリニック
  • 歯科医師会
  • 国民生活センター
  • 弁護士

インタビュワー

さまざまな相談先があるんですね。
それぞれ、相談先の特徴を教えていただけますか?

相談先①治療先のクリニック

きぬた院長

トラブルに巻き込まれた場合は、まずインプラント治療を受けたクリニックへ相談してみてください。
トラブルの内容にもよりますが、クリニック側の不手際があったと判断された場合には治療費の返還をしてもらえる可能性があります。
一方で、患者様に落ち度があると判断された場合には、治療費を自己負担しなければなりません。

インタビュワー

インプラントの不調がクリニックによるものだと判断されれば、治療費を返還してもらえることもあるんですね。

相談先②治療先とは別のクリニック

きぬた院長

インプラント治療を受けたクリニックに、再治療を依頼することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
そんなときには、別のクリニックに相談することも考えてみてください。
ただし、これは歯科医師目線での話になりますが、他院で埋め込まれたインプラントの再治療を行うには、高い技術が必要になります。
そのため、転院して再治療を行う場合は、確かな技術があるクリニックを探す必要があるということを押さえておきましょう。

インタビュワー

たしかに一度トラブルが起こってしまうと、技術力が信頼できるクリニックに依頼したいですよね……。
確かな技術力があるクリニックを探すことも、時間をかける必要がありそうですね。

相談先③日本歯科医師会

きぬた院長

日本歯科医師会によると、歯科医師の数は2016年12月31日の時点で104,533人であり、そのなかで日本医師会に登録している歯科医師の数は約50,000人です。
インプラント治療を受けたクリニックが日本歯科医師会に加入していれば、日本歯科医師会を通じて、相談や苦情などを伝えられます。

インタビュワー

直接治療先のクリニックに連絡をしづらいという方にとっては、とてもよいですね!

参照元:日本歯科医師会「歯科医師・歯科医療機関の数」

相談先④国民生活センター

きぬた院長

国民生活センターも、インプラントに関するトラブルの相談先の1つです。

インタビュワー

国民生活センターは、消費者からのトラブルの相談を受けつけている独立行政法人ですよね。
インプラント治療に関連するトラブルの相談もできることは、初めて知りました。

きぬた院長

はい、もし治療先のクリニックに相談しても解決しなさそうな場合や、相談先に困った場合は国民生活センターをぜひ活用してみてください。
国民生活センターは、住んでいる地域によって受付時間が異なるので、Webサイトで受付時間や連絡先を確認しておきましょう。

相談先⑤弁護士

きぬた院長

トラブルの原因が治療先のクリニックにあったにもかかわらず、治療費の返還がされない場合や対応に不信がある場合には、弁護士に相談するという選択肢もあります。
クリニック側の医療過誤が認められる場合は慰謝料を請求できるので、弁護士へ相談して訴訟を起こすことも視野に入れてみてください。

きぬた歯科のインプラント治療費

インタビュワー

ちなみに、きぬた歯科でのインプラントの治療費はどのくらいなのでしょうか?

きぬた院長

当院ではストローマン・インプラントを使っており、素材によって異なりますが1本あたり大体35万円前後です。
ストローマン・インプラントの見積もりでは、安心できる料金であると自負しています。
この費用には、アタッチメントや人工歯など、他の部品の費用はもちろん、手術費や検査費、定期健診費を含んでいるので、あとから費用が追加されることもありません。

インタビュワー

先ほど、相場は1本あたり35万円前後と聞きましたが、なぜ相場のなかでもそこまで安くできるのでしょうか?

きぬた院長

はい、それは当院ではストローマン・インプラントを、大量に仕入れることで安価に納入できているためです。
当院では年間での実績が約3,000本と、国内トップクラスの実績数を誇るため他院にはできない大量仕入れができます。
もともと高価なストローマン・インプラントを大量に仕入れることで、良心的な価格で提供できるというわけです。

安いインプラントはトラブルにつながる可能性があるため、相場の範囲内で治療を受けよう

インタビュワー

きぬた院長、本日はありがとうございました!
最後に、この記事を読んでくださっている皆様に伝えたいことを、お伺いできますか?

きぬた院長

はい、インプラント治療の費用が安いと、安い部品を使っていたり、治療設備が不十分であったりするなど、安いなりの理由があります。
インプラント費用が安すぎるとトラブルにつながる可能性があるので、安い費用を謳っているクリニックには要注意です。

インタビュワー

インプラント治療を受ける際は、実績が豊富なクリニックを選ぶことが大切ですね。

きぬた院長

その点、当院きぬた歯科は、インプラントの埋入数が約3,000本と国内最多の実績をもっているため、ご安心いただけると思います。