インプラント治療の老後は悲惨と言われるデメリット

インプラント治療の老後が悲惨と言われる原因は、歯にさまざまなデメリットが生じるためです。おもな症状は、以下のとおりです。

  • 歯の喪失
  • 咀嚼機能の低下
  • 栄養不足
  • 口腔内の乾燥
  • 見た目の変化

1つずつ詳しく見ていきましょう。

歯の喪失

加齢とともに歯周病や虫歯が進行し、歯を失うリスクが高まります。原因はさまざまですが、おもに口腔内の環境や生活習慣の変化が影響をもたらすためです。

たとえば歯を支えている歯周組織(歯槽骨、歯根膜など)は、加齢とともに退縮します。退縮すると歯がぐらつくため、歯周病が進行しやすくなります。

また軟らかい食事や甘いものを好む傾向が強くなるため、虫歯のリスクも高まるでしょう。加えて手先の器用さも衰えるため、歯磨きが不十分になりがちなのも原因です。

咀嚼機能の低下

歯周病が虫歯が原因で歯を失うと咀嚼機能が低下するため、硬いものや繊維質の食品を食べるのが困難になります。

咀嚼機能が低下すると、歯間などに付着した食べカスやプラークが残りやすくなります。プラークの蓄積が原因で細菌が繁殖すれば、虫歯や歯周病の進行が早まるでしょう。

また虫歯や歯周病の進行以外にも、食べ物が飲み込みにくくなることでの誤嚥も懸念されます。誤嚥は肺炎などの重篤な疾患を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

栄養不足

咀嚼機能が低下すると、十分な栄養を摂ることが難しくなります。その結果、老後の歯の状態が原因で栄養不足に陥る可能性もあるでしょう。

栄養不足によって筋肉量や骨量が減少すると、体力低下や骨粗しょう症につながります。さらに栄養不足による脳機能の低下が原因で、認知症のリスクが高まる場合もあります。

口腔内の乾燥

高齢者になると、口腔内が乾燥しやすくなります。なぜなら加齢に伴い唾液の分泌量が減少することで、口の中が乾燥しやすくなるためです。

唾液は歯を保護したり、細菌の増殖を抑える役割があります。そのため唾液が減ると口の中に汚れが残りやすくなり、虫歯や歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなるのです。

また口腔内が乾燥し虫歯や歯周病の進行すれば、口臭にも悪影響を与えます。高齢者で口臭に悩むケースが多いのは、加齢による口腔内の乾燥化が影響しているためです。

見た目の変化

口腔内が不健康な状態だと、見た目の印象も悪くなりがちです。歯が無いことで見た目よりも老けて見えたり、自信が持てなくなるケースもあります。

反対に老後でも健康的な歯を維持している方は、見た目よりも若く見られ健康的な印象を与えます。見た目に自信が付くことで、明るい気持ちで日々を過ごせるようになるでしょう。

インプラント治療が老後のためになるメリット

インプラント治療が老後のためになるメリットは、おもに次の5つです。

  • しっかりと噛める
  • 健康を維持できる
  • 簡単に管理できる
  • 自然な見た目を保てる
  • 会話を楽しめる

インプラント治療は、高齢で歯が抜け落ちる老後にこそ効果的な方法です。歯があることでのメリットを1つずつ解説しますので、ぜひ治療を検討してみましょう。

しっかりと噛める

老後に歯を失ってしまった場合、多くの方が入れ歯とインプラントの2つの選択肢を検討します。

入れ歯は比較的低コストで治療できるというメリットがある一方、歯ぐきとの間に隙間ができるため違和感を覚えたり、味覚が鈍くなったりするデメリットがあります。

また入れ歯がずれることで発音が変わったり、歯の喪失により自分に自信が持てなくなる方も少なくありません。

一方インプラントは、失われた歯の根っこの部分にチタン製の人工歯根を埋め込む方法です。インプラントであれば、入れ歯のように食事中に外れる心配はありません。

あごの骨としっかりと結合するため、まるで自分の歯のようにしっかりと噛めます。歯を失う老後こそ、失った歯を補うインプラント手術が有効です。

健康を維持できる

よく噛んで食事を摂ることで、健康維持にもつながります。噛むことは、単に食べ物を飲み込むための行為ではありません。噛むことで得られる効果を3つ紹介します。

噛む力が健康に与える影響 効果
消化の促進 食べ物を細かく砕くことで、消化酵素が働きやすくなり消化がスムーズになる
栄養吸収の向上 食物と唾液が混ざり合い、栄養素がより効率的に吸収される
脳への刺激 噛む動作が脳に刺激を与え、脳の活性化につながる

しっかりと噛んで食事すれば栄養吸収の効果が高まり、免疫や内臓の機能に加え足腰の機能も維持できます。

インプラントで噛む力を保つことは、老後の健康維持のためにも効果的なのです。

簡単に管理できる

入れ歯と比べ簡単に管理できるのも、インプラントのメリットです。入れ歯は毎日の歯磨きに加え洗浄が必要なため、手間がかかります。

また歯ぐきの状態が変化したり入れ歯の摩耗により、噛み合わせが悪くなるのもデメリットです。噛み合わせの調整のために、歯科医院でのメンテナンスが必要になります。

一方、インプラントは一度しっかりと固定すれば自分の歯のように使えます。毎日の歯磨きと歯科医院での定期的な検診さえ怠らなければ、特別なケアは必要ありません。

丁寧に歯磨きすれば細菌も繁殖しにくいため、老後に起こりやすい誤嚥性肺炎も予防できます。

自然な見た目を保てる

自然な見た目を保てるのも、インプラントならではのメリットと言えるでしょう。

歯を補う治療法はいくつかありますが、中でもインプラント治療は自然な見た目を重視する方におすすめです。

インプラントは自身の歯の色や形に合わせて作成できるため、自分の歯のような自然な仕上がりになるのが特徴です。また、入れ歯のように金属のバネが見えることもありません。

歯を失ってしまうと見た目が老けて見えたり、自信がなくなったりしがちです。日常生活にも影響を与えるため、見た目を重視する方はインプラント治療をおすすめします。

会話を楽しめる

歯を失うと見た目の変化だけでなく、会話にも影響が出てきます。とくに高齢になり歯が減少することで、サ行やタ行の発音がしにくくなるケースも見受けられます。

上手く発音できないことで会話が億劫になり、コミュニケーションの低下も考えられるでしょう。

認知症の予防には、他人との適度なコミュニケーションが重要です。よりよい老後を過ごすためにも、ぜひインプラント治療を検討してみましょう。

老後にインプラント治療を受ける際の注意点

老後にインプラント治療を受ける際の注意点は、おもに以下の5つです。

  • 健康状態を確認する
  • 治療期間と費用を確認する
  • 身体的な負担や術後の回復期間を考慮する
  • 定期的にメンテナンスする
  • 経験豊富な歯科医を選ぶ

インプラント治療は失った歯を補う効果的な方法ですが、高齢者が受けるにはいくつかの注意点があります。では、それぞれの注意点を詳しく解説します。

健康状態を確認する

治療を受ける前に、まずは自身の健康状態を確認しておきましょう。持病などある場合はインプラント治療を受けられないケースもあるためです。

健康状態を確認する際のポイントは、以下のとおりです。

確認すべきポイント 内容
持病の有無 高血圧、糖尿病、心臓病がある場合は事前に医師に相談する
骨の状態 骨粗しょう症など、インプラント治療に必要な骨量が減少していないか確認する

また高齢者は免疫力が低下しているため、手術時の感染リスクが高まります。全身的な健康状態を考慮し、医師と相談しながら治療計画を立てましょう。

治療期間と費用を確認する

インプラント治療に必要な治療期間と費用も確認しておきましょう。インプラント治療は複数の段階を経て完了するため、個人差はあるものの3〜6ヶ月ほどかかります。

さらに歯科医院によって異なりますが、治療費も1本あたり300,000〜500,000円程度かかります。また保険適用外となるため、基本的には患者負担となる点にも注意が必要です。

身体的な負担や術後の回復期間を考慮する

インプラント手術は外科手術のため、身体的な負担を考えたうえで判断するのが望ましいでしょう。とくに高齢者にとっては身体的な負担が大きいため、慎重な判断が求められます。

また手術したら終わりではなく、その後は骨の治癒期間を含む回復期間が必要です。手術後の回復期間を考慮したうえで、最終的に手術するかどうか判断しましょう。

定期的にメンテナンスする

インプラント治療後も、定期的な検診と歯の清掃が必要になります。口腔ケアを怠った場合、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があるためです。

インプラント周囲炎とは、人工の歯根であるインプラントの周囲に歯周病のような炎症が起こる病気のことです。

天然の歯の歯周病と同様に、細菌が原因となりインプラントを支えている骨を溶かします。放置するとインプラントが抜け落ちるため、口腔内のケアが欠かせません。

日頃の歯磨きはもちろん、こまめに歯科検診を受けクリーニングや検査してもらうのがポイントです。定期的にメンテナンスし、口腔ケアを怠らないようにしましょう。

経験豊富な歯科医を選ぶ

インプラント治療には、高度な技術力が求められます。そのため治療の際は経験豊富な歯科医を選ぶのが重要です。

患者の健康状態を細かくヒアリングしたうえで、治療内容や費用について丁寧に説明してくれる歯科医院を選びましょう。

当医院きぬた歯科では、医師による口腔内のチェックや歯科CT、カウンセリングを無料で実施しています。インプラント手術が不安な方も、ぜひお気軽にご相談ください。

インプラントのよくあるQ&A

インプラント手術でよくあるQ&Aを3つ紹介します。

  • インプラントは老後でも手術できますか?
  • インプラントと入れ歯の違いは?
  • 歯科医はインプラントをしないという噂は本当ですか?

インプラント治療を検討している方は、いずれも把握しておきたい内容です。ぜひ参考にしてみてください。

インプラントは老後でも手術できますか?

老後でもインプラント治療を行うことは可能ですが、いくつかの条件を満たす必要があります。

たとえば、高血圧や糖尿病などの持病があると、インプラント治療を行うことが難しくなる場合が多いです。
ただし、持病がある場合には検査を行い、担当医にインプラント治療を行うための許可をもらえれば、治療ができるケースもあります。

また、インプラント体を埋め込むためのあごの骨の厚みが十分にない場合は、骨をつくる治療を行わなければなりません。
老後にインプラント治療を行う場合は注意点もあるため、歯科医師に相談することをおすすめします。

インプラントと入れ歯の違いは?

現在入れ歯を使っていて、インプラント治療を検討している方も多いかもしれません。入れ歯とインプラントは、どちらも失った歯の機能を補うものではありますが、治療の方法や費用などには大きな違いがあります。

入れ歯は、治療が簡単で負担が少なく、短期間で作ることができます。また、保険が適用されるため、比較的安価に済むのが特徴です。しかし、食べ物の味や温度を感じにくかったり、うまく噛めなかったりするデメリットもあります。また、合わない入れ歯は痛みの原因にもなります。

一方のインプラントは、外科手術であごの骨にインプラント体を埋め込み、人工歯を取り付ける治療です。多くの場合、保険適用外になるため、費用は高額になりますが、しっかり固定されるため入れ歯のように外れることはありません。

歯科医はインプラントをしないという噂は本当ですか?

結論から言うと、歯科医がインプラントをしないということはありません。ではなぜこのようなネガティブな声が出るのか、いくつかの理由を解説します。

ネガティブな意見が出る理由 内容
専門性が高い 高度な技術が必要なため、すべての歯科医師がインプラント治療をできる訳ではない
設備の有無 専用の器具や設備が必要になるため
リスクの存在 感染や神経損傷などのリスクを考慮し、インプラント治療を勧めない場合もある

またインプラント治療は自由診療のため、高額な治療費がかかります。治療期間も長いため、患者の経済状況や生活習慣を考慮し、医師がインプラントを勧めないこともあります。

インプラント治療を行うことで老後の歯のデメリットを解決できる

インプラント手術は、インプラント埋入本数累計40,000本&年間3,000本の実績を持つ「きぬた歯科」にお任せください。

インプラントの無料相談は、24時間オンライン予約でいつでも受け付けています。さらに医師による口腔環境のチェックや歯科CTに加え、カウンセリングと見積もりも無料です。

安定した技術と良心的な価格を徹底追及し、患者様のお悩みとご要望にしっかりと寄り添います。ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科

<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia