インプラントの歴史:紀元前
紀元前にも、現代のインプラント治療に該当するような行為が行われていたということが、さまざまな研究からわかっています。
たとえば、インカ文明やエジプト文明のミイラでは歯の抜けた部分に象牙や宝石でできた歯のようなものが埋め込まれていたという例があるようです。
ただし、これらは現代で行われているような治療としてではなく、儀式の一環として死後に埋め込まれているという見方もできます。
そのうえで、今からおよそ1,300年前と推定されるヤマ族のミイラでは、歯根と一体化した貝殻が埋め込まれていることが発見されているのです。
埋め込まれた貝殻が歯根と一体化しているということは、死後の儀式ではなく、生前に行われたものだということがわかります。
つまり、現代で行われているインプラントの治療とほぼ同じようなことは、1,000年以上も前に既に行われていた可能性が高いということです。
インプラントの歴史:チタン製インプラントの誕生
現代では、チタン製のインプラントが主流となっていますが、従来はステンレスやコバルト、菌などほかの素材が使われていました。
しかし、どの素材もあまり良い結果を残せなかったため、自然と淘汰されていったようです。
そして、1965年とずいぶん最近になってから、ついにチタン製のインプラントが誕生したのですが、これは偶然のような経緯で生まれました。
ブローネマルク教授によるチタンの骨結合の発見
チタン製のインプラントを生み出したのは、スイスの応用生体工学研究所の所長であった、ペル・イングヴァール・ブローネマルク教授です。
1952年のある日、ブローネマルク教授は骨髄の役割を調べる研究を行っていました。
ウサギの骨にチタン製の器具を埋め込んで経過を観察し、実験が終わったので器具を外そうとしたところ、骨とチタンがくっついて外すことができないという現象が起こりました。
ブローネマルク教授がこれまでに行ってきた実験で、ほかの素材でできた器具ではこのような現象はみられなかったそうです。
この偶然の出来事から、ブローネマルク教授は「チタンは骨と結合する特性をもっている」ということに気づきました。
世界で初めてのチタン製インプラント治療の成功
チタンの特性を発見したブローネマルク教授は、さまざまな実験を経て、チタンを歯科治療に応用するという考えに至りました。
これこそが、現代も用いられている、チタン製のインプラント体をあごの骨に埋め込むことによるインプラント治療です。
1965年に、34歳のスウェーデン人の男性に、世界で最初のチタン製のインプラント治療が行われました。
結果、手術は無事に成功。
この男性は施術を行った時点でも数本しか歯がなかったのですが、埋め込んだインプラント体はその後彼が亡くなるまでの42年間、機能し続けたのです。
この治療の成功をきっかけに、世界中でチタン製のインプラントが用いられ、インプラント治療そのものも広く普及することになりました。
インプラントの歴史:現在
スイスでは1965年にチタン製のインプラントを用いた世界初の治療が成功しましたが、このチタン製インプラントが日本に上陸したのは1983年と、18年もあとのことです。
なぜなら、日本では元々、人工サファイアを用いたインプラント治療が行われていたためです。
しかし、人工サファイアにはチタンのように骨と結合するという特性はないため、やはり治療結果はなかなか満足のいくものではありませんでした。
結果、インプラント治療そのものに対するマイナスイメージがついてしまっていたのです。
そんななか、東京歯科大学の小宮山弥太郎助教授がスイスに留学し、チタン製インプラントを生み出したブローネマルク教授から、その技術や考えを学んで日本に持ち帰りました。
そして、1990年に小宮山教授が日本初のチタン製インプラントを使用した治療施設である「ブローネマルク・インテグレイション・センター」を開業。
ここから、やっと日本でのチタン製インプラント治療が始まったのです。
オールオン4の誕生
2000年代になると機能性と審美性を兼ね備えた「オールオン4」が誕生します。
オールオン4とは、最小で4本(多くて8本)のインプラントを使い、前歯から奥歯まで一体化した人工歯を装着する手法のことです。
インプラントの課題でもある長期間の治療を短縮できるのが最大のメリットで、最短で1日から行うことができます。
工程としては当日来院後、抜歯しインプラントの埋め込み、仮歯の装着までを1日で行うので、歯がない期間がないのです。
使用するインプラントの本数は顎骨の状態によっても異なるものの、骨の移植などは必要ないので、手軽に行えるのが魅力的。
これまでインプラントの歴史は、見た目よりも機能性重視の治療が中心でしたが、オールオン4誕生以降は、見た目の美しさにもこだわれるようになったのです。
現在のインプラント治療が確立されたのは1965年と、意外と歴史は浅い
今回は、インプラントの歴史を解説しました。
「歯が抜けた部分に疑似的な歯を埋め込む」という意味でのインプラントは、紀元前から行われていたという記録があります。
しかし、現在のようにチタン製インプラントを用いた治療が世界で初めて行われたのは1965年で、さらに日本で治療が始まったのは1990年。
インプラントは意外と歴史が浅く、比較的新しい治療方法ということがわかりました。
きぬた歯科について
きぬた歯科の実績
技術にこだわり続け、開院以来27年で累計40,000本以上のインプラント治療実績を積み上げてきました。
治療難易度の高い症例も多くありましたが、これまでトラブルは一切ありません。
インプラント治療は外科手術です。
安全で確実な治療を行うためには医師の技術が重要ですが、それは経験なしでは身に付くものではありません。
「これだけ多くの症例に触れてきた歯科医院はほかにない」と自負しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
きぬた歯科のこだわり
これまで多くの患者さまの歯の健康を取り戻してきたきぬた歯科ですが、安全で安心なインプラント治療を提供するために、こだわりをもって医院運営を行ってきました。
一例ではありますが、きぬた歯科のこだわりを紹介します。
リスクを排除した安心できる治療計画
きぬた歯科では、自信をもって安全といえる治療方法のみをご提案しております。
インプラント治療には、「オールオン4」や「即時荷重」など、様々な治療方法がありますが、
通常のインプラントと比較をすると、決して安全とは言えません。
きぬた歯科では、治療のリスクを排除し、患者数に安心頂ける治療のみをお届けいたします。
治療前の症例検討会
きぬた歯科では、手術前に複数の医師による症例チェックを実施しています。
当院には現在13名の常勤歯科医師が在籍しておりますが、全員がインプラント治療をマスターしたエキスパートです。きぬた歯科として万全の治療を提供できるよう、各患者様の治療方法にリスクがないかを確認しています。
世界シェア一位のインプラントを使用
きぬた歯科では、世界シェア一位のインプラントメーカーである『ストローマン』を使用しています。
日本で流通しているインプラントメーカーは50種類以上あると言われていますが、そのなかでも日本人のあごに適した形状であり、日本国内で多くの医師から選ばれている製品です。
また、従来のインプラントよりも骨との結合が早く、最短6週間で骨と結合するのも特徴です。
衛生環境にこだわった院内設備
きぬた歯科は、より専門的な治療を提供できるよう、一般歯科クリニックとは別にインプラント治療専門の施設を2000年に作りました。
インプラント治療は外科手術を伴うため、衛生的な環境が求められます。
米国連邦規格クラス1,000(JIS規格クラス6)に準拠した治療室を3室完備していますが、この規模の治療室を持つ歯科医院は、日本全国でもほとんどありません。
また、最新の設備だけではなく、患者様がリラックスしてお待ち頂ける空間づくりにも配慮しております。
きぬた歯科のインプラント治療費用
高額なイメージのあるインプラント治療ですが、患者さまのお口の状態を診させていただき、ご予算に合わせた最適な治療プランを提案しております。
複数本の歯が欠損していた場合、単純な1本あたりの費用を掛けた金額よりも安くなることもありますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。
<インプラント1 本あたりの費用>
プラスチック・銀歯 | 32万円(税込) |
ハイブリッド | 37万円(税込) |
セラミック | 43万円(税込) |
なおきぬた歯科では、患者さまがより健やかに歯の健康を維持できるよう、以下の費用を全て無料で提供しております。
- インプラント後の定期健診代
- 10年の保証期間
- 最先端機器によるCT撮影
- NASA基準[クラス1000]のクリーンルーム内での治療
- 腫れを最小限に抑える技術
お支払い方法について
きぬた歯科では、インプラント治療の費用を以下の方法でお支払いいただけます。
デンタルローンのお支払いにも対応しておりますので、詳しくは来院時にお問い合わせください。
- 現金
- クレジットカード(ジャックスカードのみ)
保証制度について
ストローマンインプラントの治療を受けた方には、無料で10年間の保証期間を設けております。
また、保証期間内であれば6か月に1度の定期健診も無料で受けることもできます。
インプラント治療完了後も、ご満足いただけるようサポートいたします。
インプラント治療をご検討されている方は、25年の歴史のあるきぬた歯科までお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
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日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。
日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。
本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。
<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!
<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科
<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia