アバットメントの役割

アバットメントの役割を理解するうえで把握しておきたいものが、アバットメントの有無によるインプラントの分類です。
1ピースタイプと2ピースタイプというものに分類できます。

まず、1ピースタイプと呼ばれる種類のものにはアバットメントがありません。
1ピースタイプはもとからインプラント体とアバットメントが1つになっているためです。

2つの部品が1つに統合されているので治療費を抑えられ、かつ手術の回数が1回で済ませられるというメリットがあります。
ただし、あごの骨が薄い場合には使用できないというデメリットも存在します。

アバットメントが独立してできている種類のものが、2ピースタイプと呼ばれるものです。
こちらに関しては、あごの骨の状態にかかわらず使用できるということがメリットです。
一方で、部品が別々になっているため2回の手術が必要になり、治療費がやや高くなるというデメリットもあります。

また、万が一人工歯が破損したとしても、アバットメントがある2ピースタイプであれば人工歯を取り替えるだけで問題ありません。
しかし、アバットメントがない1ピースタイプを使用している場合、人工歯が破損したらインプラント体も一緒に破損し、どちらの部品も交換する必要性が出る可能性があります。
そうすると無駄な出費がかかることはデメリットに感じるでしょう。

このように、治療後に部品が破損するといったトラブルが起きても、アバットメントがあれば被害を最小限に抑えられるため、重要な役割があるとわかります。
ここからは、その役割を詳しく見ていきましょう。


役割①部品の連結

インプラント体と人工歯を連結させることが、アバットメントの持つ役割の1つです。
インプラント体とアバットメントはそれぞれネジで固定されており、その締め具合によってインプラント体と人工歯の細かな距離を調整できるようになっています。


役割②人工歯の角度の補正

アバットメントの役割には、人工歯の角度を補正するということも挙げられます。

あごの骨の状態によっては、まっすぐにインプラント体を埋め込めないこともあります。
埋め込んだときの角度が斜めに傾いていると、その上に取り付ける人工歯も斜めになるため、嚙み合わせが悪くなるといった問題が発生することもあるでしょう。

インプラント体が斜めに埋め込まれたときには、角度がついているアバットメントを取り付けることで、人工歯を取り付ける角度をまっすぐに補正することができます。
そうすると、嚙み合わせに問題がなくなり、違和感を覚えることも起こりえません。
そのため、あごの骨の状態によっては角度がついているものを使用するとよいでしょう。


アバットメントの種類

アバットメントに使われている材質にはさまざまなものがあり、それぞれに各々の特性があります。
そのため、歯科医師との相談のうえ、インプラント体と同じ材質のものを使うこともあれば、異なる材質のものを使うこともあるでしょう。

使われている材質の種類としては、チタンや金合金、ジルコニアなどが挙げられます。
まず、チタンのものは耐久性に優れていて、身体に馴染みやすいというメリットがある一方で、金属部分が人目に映る可能性があり、審美性に欠けるというデメリットもあります。

次に、金合金のもののメリットは、部品の連結がしやすいという点です。
しかし、チタンと同様に金属部分が見えてしまう可能性があるため審美性に欠けるということや、少々費用が高いということがデメリットです。

最後に、ジルコニアのものですが、こちらは金属ではないので、極度の金属アレルギーをお持ちの方が使っても問題ないということがポイントになります。
ただし、ジルコニアは歯より硬くできているので、周囲の歯に痛みを与える可能性も考えられます。


インプラントのアバットメントには重要な役割がある

いかがでしたでしょうか。

アバットメントには、インプラント体と人工歯の距離を調節する役割や、人工歯の角度を補正する役割があります。
また、材質にはチタンや金合金、ジルコニアなどいくつかの種類があり、歯科医師が患者様の歯や身体の状況を見ながら、適切な材質のものを選びます。

インプラント治療を検討している方はアバットメントの役割を知り、安心して治療に臨めるようにしましょう。

きぬた歯科は東京都の八王子にある歯科医院です。
インプラント治療に関心のある方は、ぜひご相談ください。