先天性欠如歯とは?
先天性欠如歯とは、本来ならば32本あるはずの永久歯が生まれつき足りない状態のことです。
歯が1本だけ足りないというケースもあれば、複数本の歯が足りないというケースもあり、症例は人によってさまざまです。
人のなかには歯胚という永久歯のもととなる、いわば植物でいうところの種が足りない状態の方も存在します。
そのような方は大人になっても永久歯が生えてこないため、大人になってから歯医者に行って初めて先天性欠如歯という診断をされて、気づくということが多いようです。
ちなみに、大人になって乳歯が残っているという状態の方も、先天性欠如歯が原因の可能性が高いとされています。
先天性欠如歯の治療方法
以下に、先天性欠如歯の治療方法をまとめましたので、参考までにご覧ください。
治療方法①インプラント治療
先天性欠如歯の方でも、インプラント治療を行うことで疑似的に歯を取りつけることができます。
インプラント治療の大きなメリットは、ほかの健康な歯にダメージを与えないという点です。
先天性欠如歯の治療方法のなかにはブリッジ治療という、健康な歯を削って、被せ物を取りつけるという方法もありますが、そのぶん虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
しかしインプラント治療は、通常の歯のようにあごの骨に土台部分を埋め込んで新しい歯を固定するという治療方法であるため、健康な歯にダメージが及ぶことはありません。
そしてなにより、インプラント治療を行えば人工的な歯の根があごの骨にしっかりと定着します。
そのため、食事の際も通常の歯のようにしっかりと噛みしめて食べることができるというメリットもあります。
なんでもしっかりと噛みしめて食事を楽しむことができるという点は、インプラント治療の強みであるともいえるでしょう。
ただし、インプラント手術はあごの骨が成長している状態では行えないため、16歳以上でないと治療が受けられません。
ある程度、あごの骨が固定されてきている成人の方にはおすすめの治療方法のため、もし成人していてインプラント治療に興味がある場合は、歯医者に相談してみるとよいでしょう。
治療方法②歯列矯正
歯列矯正は歯の隙間を埋める治療方法のため、先天性欠如歯の方でも歯列矯正を行って歯並びを揃えることで歯の隙間を埋められます。
歯列矯正は本来、歯並びを揃えるために、抜歯して空いたスペースの隣同士の歯を矯正器具で繋ぎ、徐々に歯を動かすという治療方法です。
そのため、まだあごの骨も柔らかく、歯が動かしやすい10代のタイミングで先天性欠如歯が見つかったという場合は、歯列矯正をおすすめします。
また、歯列矯正を行う場合は長期的に矯正装置をつける必要がありますが、人工物を歯のなかには入れません。
そのため、ご自身の歯のままで治療ができるという点は、メリットといえるでしょう。
治療方法③ブリッジ治療
ブリッジ治療という、先天性欠如歯で空いた隙間を、両隣の歯を削って義歯を取りつけることで補う治療方法もあります。
ブリッジ治療のメリットは、治療がシンプルなため治療期間が短く済むという点と、体内に人工物を埋め込むという方法ではないため違和感が少ないという点です。
しかし、ブリッジ治療を行うためには、被せ物の支えとなる両隣の歯を削らなければならないため、削った歯が虫歯や歯周病になりやすいというデメリットも潜んでいます。
また、ブリッジ治療を問題なく進めるためには、支持のために使用を検討している歯を、長い期間支持に使用しても問題がないかどうかを観察して見極めなければいけません。
治療を進める前にしっかりと検診を受けて、歯医者とよく話し合ってから治療を進めていきましょう。
治療方法④部分義歯
隙間を埋めるために、部分義歯と呼ばれる入れ歯を装着するという方法もあります。
部分義歯の最大の特徴は、簡単で比較的安価に治療ができるということと、治療期間がとても短いことです。
しかし、噛む力は自分の歯に比べると半分程度しかないため、固い食べ物が食べにくいというデメリットもはらんでいます。
一方で、1本だけではなく複数本の歯がないという場合でも、1本の入れ歯で対応ができるため、先天性欠如歯の方で連続して歯がないという方にはおすすめの方法でしょう。
先天性欠如歯のインプラント治療にかかる費用
インプラント治療は基本的に自由診療となるため、保険適用外です。
ほかの病気や事故の外傷であごの骨を失った場合の治療など、インプラント治療で保険が適用できるケースは非常にまれです。
インプラント治療の保険適用については「インプラント治療には保険が適用されるのでしょうか?」の記事でも詳しい解説しております。
また、当院では人工歯の種類により32万円、37万円、そして43万円と3種類の価格を揃えています。
大量のインプラントを一度に仕入れることができるという理由から、仕入れ値が安いため、他院と比べてもリーズナブルな価格でインプラント治療が可能です。
なお、1本あたりの治療費に、手術費やレントゲン・CTの撮影費、そして定期健診費が含まれています。
詳しくは、当院の公式Webサイトをご覧ください。
先天性欠如歯の場合もインプラント治療で歯を補うことが可能
今回は、先天性欠如歯をインプラント治療で治せるかどうかといった疑問に対する答えとともに、先天性欠如歯の治療方法などを解説しました。
結論、先天性欠如歯もインプラント治療で治すことができます。
先天性欠如歯は、病気ではなく永久歯が生まれつき足りない状態であるため、過度な心配はいりません。
しかし、放置をしてしまうと虫歯や歯周病などを発症してしまうというリスクもあるため、早めの治療が大切です。
インプラント治療をご検討中の方は、きぬた歯科までご相談ください。
当院は取り扱っている症例が多いため、先天性欠如歯の方の治療も対応可能です。
この記事の監修者
日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。
日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。
本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。
<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!
<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科
<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia