インプラント治療とは

インプラント治療とは顎の骨に人工歯根を埋め込んで、その上に上部構造を取り付ける治療方法です。
硬度が高く、審美性にも優れているのが特徴で、周囲への歯の負担が少なくなっており、見た目、口腔内の健康にこだわっている方に適しています。
ただし、保険が適用されるのは稀でほとんどが自由診療となります。さらに半年以上の治療期間がかかるため、治療へのハードルは高くなるでしょう。

インプラント治療の概要については「インプラントとは?メリット・デメリットや他の治療との違い」をご覧ください。

ブリッジ治療とは

ブリッジ診療とは、両方の歯を土台として被せ物をする治療方法です。
違和感や異物感はほとんどなく、違和感を覚えることはほとんどありません。しかし、両隣の歯を削る必要があり、周囲の歯への負担が生じます。
とはいっても、保険治療が可能となっており、セラミックよりもはるかに安い価格で治療が可能です。治療期間も数回の通院で済むため、すぐに治療を行いたい方に適しています。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットは、主に以下の4つです。

  • 硬度が高い
  • 審美性に優れている
  • 周囲の歯への負担がない
  • 顎の骨が痩せるのを防げる

高度が高いため、自分の歯のように使うことが可能です。したがって、食事への制限もかかりません。人工歯根で歯を設置するため、周囲の歯への負担もなく、審美性にも優れています。

ブリッジ治療のメリット

ブリッジ治療のメリットは、主に以下の3つです。

  • 手術が不要
  • 治療期間が短い
  • インプラントに比べて費用が安い

ブリッジ治療はインプラント治療よりも、安価な値段で比較的短期間で治療が可能です。これは、ブリッジ治療は保険適用で治療でき、手術が不要なためです。
そのため、予算が限られている方、すぐに治療をしたい方に適しています。

インプラント治療とブリッジ治療の比較

インプラント治療とブリッジ治療は、さまざまな面で異なります。ここでは以下の7つの項目に分けて、それぞれの治療比較をしたいと思います。

  • 咬合力
  • 見た目
  • 手術の有無
  • 寿命
  • 治療期間
  • 費用
  • 周囲の歯への負担

インプラント治療とブリーチ治療のどちらを受けるか迷っている方は、これから紹介する内容を参考にしてください。

咬合力

噛む力(咬合力)は、インプラントの方が高くなっています。具体的には、天然の歯とほとんど変わらないと言われています。
インプラントのほうが噛む強い理由としては、人工歯根によって歯を支えているためです。ブリッジは部分入れ歯と比べれば噛む力が強いものの、インプラントよりは劣ります。これは、ブリッジは両隣の歯で支えられているためです。
インプラントは自分の歯のように使えるため、食べ物を制限されたくない方に適しています。

見た目

見た目に関しては、インプラントの方が優れていると言えます。一方、ブリッジは保険適用なものとなると、天然の歯とは色合いが異なることがあります。
見た目を気にする人の場合は、費用がかかっても インプラントの方が満足できるでしょう。
注意点として、インプラントといってもクリニックによって仕上がりに差があることです。
インプラント治療を受ける際は必ず実績を確認して、信頼できるクリニックへ依頼しましょう。

手術の有無

インプラント治療は外科手術があるのに対して、ブリッジ治療は外科手術を必要としません。
ブリッジはあくまで両隣の歯を削って、歯を被せる方法です。今日隣の歯を削る必要がありますが、歯茎や骨の手術は必要ありません。

一方でインプラントは、歯がない部分の歯肉を切開して、顎の骨に穴を開けます。そこに人工歯根を埋め込み、歯を設置していきます。

このようにインプラント治療では手術があり、ブリッジよりも大掛かりな治療法です。

寿命

寿命が長いのはインプラントの方です。
インプラントは平均10年以上使用でき、20年目が経過しても、きちんとメンテナンスをすれば問題なく使用し続けられます。
一方、ブリッジは10年目以降から劣化が見られ、寿命はインプラントよりも劣ります。

インプラントの寿命については「インプラントの寿命はどれくらいなのでしょうか?」をご覧ください。

治療期間

治療期間が長いのは、インプラントの方です。
インプラントは早くても3ヶ月、手術を伴うと6ヶ月から12ヶ月になります。
一方、ブリッジであれば1ヶ月から2ヶ月で治療可能です。
したがって、すぐに治療を受けたい方はブリッジの方が適しています。

費用

インプラント治療の方が、費用は大幅に高くなります。
具体的には1本あたり20万円から40万円程度。技術が必要となれば、さらに費用がかさみます。これは、インプラントでは基本的に保険が適用されないためです。
保険が適用されるケースもありますが、ほとんどの場合は適用されません。そのため治療費が高額になってしまいます。

一方、ブリッジの場合は素材によっては保険が適用されます。
保険適用であれば、1本あたり1万円から2万円、保険適用外の素材は1本あたり5万円から15万円程度です。
費用を安く済ませたい場合は、ブリッジがおすすめです。

周囲の歯への負担

インプラントは歯を設置する土台部分に人工歯根を埋め込む方法であり、周囲の歯への負担はありません。
一方でブリッジは両端の歯を起点に歯を設置する必要があり、健康な歯を削らなければなりません。そのため、負担が生じます。

大きな影響が出るほど歯を削るわけではありませんが、健康な歯を削りたくないのであれば、インプラント治療がおすすめです。

インプラント治療がおすすめな方

インプラント治療はすべての方に適しているわけではありません。しかし、以下に当てはまる方であれば、インプラント治療が適している可能性があります。

  • ほかの歯を削りたくない方
  • メンテナンスの負担を減らしたい方
  • できるだけ自然歯に近づけたい方

これから紹介する内容を参考にして、インプラント治療を検討してみてください。

ほかの歯を削りたくない方

インプラント治療は人工歯根の上に歯を設置するため、他の歯を削る必要はありません。
そのため、健康な歯を削りたくない・傷つけたくないといった方に最適の方法です。

メンテナンスの負担を減らしたい方

ブリッジ治療のメンテナンスは3〜6ヶ月に1回の頻度に対して、インプラント治療のメンテナンスは半年に1回程度です。
さらにインプラントは高寿命で長く使い続けられるため、メンテナンスの頻度を減らしたい方におすすめです。

できるだけ自然歯に近づけたい方

インプラントは審美性にとても優れています。自然の歯と並べても、あまり違和感を抱かないほどです。
そのため、できるだけ自然の歯に近づけたい方に最適です。

ブリッジ治療がおすすめな方

インプラント治療に適していないと思った方は、ブリッジ治療を検討してみてください。
ブリッジ治療は、以下に当てはまる方におすすめの治療方法です。

  • 費用を抑えたい方
  • 手術を避けたい方
  • 治療期間を短くしたい方

それぞれの項目を詳しくみていきましょう。

費用を抑えたい方

ブリッジ治療がおすすめなのは、費用を抑えたい方です。
インプラント治療は審美性にも硬度にも優れていますが、高額です。そのため、ハードルが高いと感じる方もいるでしょう。
一方、ブリッジ治療であれば比較的安価な費用で治療を受けられるため、予算が限られている方に最適です。

手術を避けたい方

インプラント治療は手術が必要になりますが、ブリッジ治療は手術を受ける必要がありません。
したがって、手術が怖いといった方におすすめです。

治療期間を短くしたい方

インプラント治療は手術があるため、自然と治療期間が長くなります。
一方でブリッジ治療は手術が必要ないため、治療期間は比較的短期間で済みます。
すぐに治療をしたい方はブリッジ治療がおすすめです。

インプラントとは

自分に適した治療方法を選ぼう

いかがでしたでしょうか?
インプラント治療、ブリッジ治療どちらにもメリットとデメリットはあります。人によって適している治療は異なるため、それぞれのメリットとデメリットを押さえたうえで、治療方法を決めるとよいでしょう。

治療方法で迷った方は、まずはカウンセリングを受けるのがおすすめです。
きぬた歯科では年間で、3,000本ものインプラント治療を行っています。
インプラント治療を検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科

<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia