インプラントの寿命

厚生労働省が公開している資料によると、1998年にカナダで開かれた会議では、およそ9割の患者のインプラントが術後10~15年間残っていることが発表されたそうです。

もう少し詳しく見ていくと、術後10~15年間インプラントが問題なく使えている方の割合は、上あごで約90%、下あごで約94%とのことです。
また、骨移植など特殊な治療を別途行った場合は87~92%とやや低い数値が出ていますが、いずれにしても約9割と高い割合であることがうかがえます。

参照:歯科インプラント治療のための Q&A – 厚生労働省

現在は当時よりもさらにインプラントの技術が進歩しているため、15年以上使えるというケースも多く存在しているでしょう。
そのため、インプラントの寿命は最低でも10~15年程度で、状況によってはもっと長く使える可能性もあるといえます。



インプラントの寿命をのばすためのポイント

インプラントの寿命は最低で10~15年程度ですが、術後のケアによってさらに寿命を延ばすことが期待できます。
以下で紹介するポイントを押さえて、できるだけインプラントを長く使えるように心がけましょう。



ポイント①正確な手術を行ってくれる歯科医院で治療する

まず、インプラント治療を考えているのであれば、正確な手術を行える歯科医院を選ぶことは大前提といえます。
なぜなら、医者の腕が悪ければ、せっかく埋め込んだインプラントが安定しないことや、炎症が起きてしまうことなどのトラブルが起きる可能性があるためです。
トラブルが起こると、やはりインプラントの寿命は短くなってしまいます。

正確な手術を行える医者を選ぶためには、まず候補となる歯科医院のインプラント治療の実績が十分であるかどうかを確認しましょう。
また、カウンセリング時の対応力も重要なポイントとなります。



ポイント②定期的なメンテナンスを欠かさない

インプラントの治療が終わったあとも、定期的に歯科医院に通院してメンテナンスを行いましょう。
メンテナンスでは、虫歯や炎症などのトラブルが起きていないかどうか、また嚙み合わせに変化は起きていないかどうかなどを確認します。
もし何か異変があった場合も、早期に発見し対応を行えば、大きなトラブルには発展しないため、インプラントの寿命をのばすことにつながります。



ポイント③日頃のケアを適切に行う

インプラントの周辺は、インプラント周囲炎とよばれる歯周病によく似た症状が出やすい環境になっています。
インプラント周囲炎を放置すると、いずれは炎症が骨にまで広がり、骨が溶けることで、埋め込んだインプラントが取れてしまう可能性があります。
そのため、インプラントを長持ちさせるには、毎日の歯磨きはもちろんのこと、デンタルフロスや歯間ブラシなどを用いて、こまめにセルフケアを行うことが大切です。

また、日常的に喫煙されている方は特に、お口の中で細菌が繁殖しやすい状態になっているため、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが高くなっています。
そのため、喫煙の回数を減らし、場合によっては禁煙するといった生活習慣の見直しも必要です。



インプラントが長持ちしなくなる要因

インプラントを埋め込んだあとの過ごし方によっては、寿命を迎える前に何らかのトラブルが発生してインプラントが使えなくなってしまう可能性もあります。
以下に主要な3つの要因をまとめましたので、事前に確認しておきましょう。



要因①噛み合わせが悪い状態になっている

インプラント手術の際は、取り付けた人工歯が問題なく使えるかどうかを確認したうえで嚙み合わせの調整が行われます。
この嚙み合わせの調整が不十分だと、人工歯に過度な負担がかかることで、人工歯の破損を招いてしまうことがあるのです。
そのため、嚙み合わせの調整までしっかりと正確に行ってくれる医師のもとで治療を受けることが望ましいです。



要因②メンテナンスを行っていない

定期的なメンテナンスに通わなければ、お口の中のトラブルになかなか気づくことができないまま長期間過ごすことになります。
結果、トラブルの対応が遅れ、せっかく取り付けたインプラントが使えなくなってしまう可能性もあるため、インプラントのメンテナンスはとても重要です。

特に、インプラント周囲炎とよばれるトラブルは、自分では症状に気づきにくいため、専門家である歯科医の目で状態を確認することが不可欠だといえます。



要因③高い頻度で喫煙している

タバコの煙は、インプラントに悪い影響を与えることがあるため、喫煙者の方は特に注意が必要です。

インプラントを問題なく使える状態にするためには、あごの骨に埋め込んだインプラントが、骨としっかり結合する必要があります。
このとき、十分な血が巡っていればインプラントと骨はしっかりと結合します。
しかし、タバコの煙に含まれているニコチンには、血管を収縮させる作用があるため、タバコを吸っているとインプラントが骨となかなか結合しないという可能性があるのです。
結果、一見治療が終わったようにみえても、その後すぐにインプラントが外れてしまうというリスクが考えられます。

また、タバコの煙によって血管が収縮し、血の巡りが悪くなると、唾液の分泌量が減ります。
唾液が少ないと、口内は雑菌が繁殖しやすい環境になるため、インプラント周囲炎を引き起こしやすくなるということも覚えておきましょう。



インプラントの寿命は10年以上。適切なケアによってさらに延びる可能性も

今回は、インプラントの寿命について解説しました。

インプラントの寿命は最低でも10~15年程度だといわれています。
しかし、その後の過ごし方によって、寿命より長く使い続けられる可能性も、寿命よりも早くインプラントが使えなくなってしまう可能性もあります。

インプラント治療を行った際は、本記事で紹介したポイントを押さえたうえで、できるだけ長くインプラントを使い続けられるように心がけましょう。

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