インプラントがぐらつく原因

ここからは、インプラントがぐらつく原因を5つ解説します。

原因①インプラントが骨とうまく結合できていない

インプラント手術ではインプラント体を埋入するときに、あごの骨にドリルで穴を開けます。

このときに、ドリルとの摩擦であごの骨が一時的にやけどをした状態であるオーバーヒートになることがあります。
オーバーヒートした骨はインプラントとうまく結合しないため、埋入後はしばらくぐらつくでしょう。

また、インプラントと骨が完全に結合するためにはおよそ3~6か月かかります。
そのため、埋入した直後からしばらくは小さなぐらつきが起こる可能性がありますが、まだ骨が結合しきっていない時期であるため、心配する必要はありません。
もし気になるようでしたら、手術を受けた歯科医院に相談しましょう。

原因②人工歯を固定するためのネジが緩んでいる

インプラントは、人工歯(被せ物)・アバットメント(土台)・インプラント体(人工歯根)の3つから成ります。

アバットメントは人工歯とインプラント体を繋ぐ土台の役割をもち、ネジで固定する仕組みです。
そのため、歯ぎしりや強い力で噛むことなどでネジが緩み、インプラント全体にぐらつきが生じる場合があります。

ネジが緩んでいる場合は、ネジを締め直す治療でぐらつきを治すことができるため、歯科医院を受診しましょう。

原因③セメントの接着があまくなっている

インプラントを固定する方法の1つとして「セメント合着」があります。

セメント合着の場合、アバットメントと人工歯をセメント(接着剤)で接着して固定します。
基本的に、一度接着した人工歯は簡単には外れません。
しかし、埋入する際にセメントの接着があまいと、治療後に人工歯がぐらつきます。

また、最近ではトラブルが起きたときに人工歯を取り外せるように、あえて接着力の弱いセメントを使用する場合もあります。
その場合は、人工歯とアバットメントの接着が弱くなり、ぐらつきが生じるでしょう。

原因④スクリュー固定のネジが緩んでいる

人工歯とアバットメントの接続方法にスクリュー固定が使われている場合はアバットメントのネジが緩むことで、人工歯にぐらつきが生じます。

強い力で噛むことや経年劣化などで、アバットメントのネジは緩みやすくなるため、定期検診などで定期的にネジを締めなおすことでぐらつきを防げます。

原因⑤インプラントが緩んでいる

日々のケアや歯科医院での定期的なメンテナンスを怠ると、インプラントを埋入した周りの歯茎が炎症を起こすことがあります。
この状態をインプラント周囲粘膜炎と呼び、歯茎からの出血や歯茎の腫れなどの症状が現れるでしょう。

また、インプラント周囲粘膜炎を放置すると、インプラントを埋め込んだ歯茎や骨が細菌により炎症を起こすインプラント周囲炎になります。
進行が進むとインプラントを埋め込んだ骨が溶けるので、ぐらつきが生じます。
インプラント周囲炎がさらに悪化すると、インプラントが抜け落ちる恐れもあるため、早めに歯科医院を受診しましょう。

インプラントがぐらつく時の対処法

インプラントがぐらつくときは、できるだけ早い段階で歯科医院に相談をしましょう。
いつ頃からぐらついているのかということや、原因に心当たりはないかなどの情報を医師に伝えると、適切でスムーズな治療ができます。

また、歯科医院をすぐに受診できないときは、安易にぐらついている部分を触ってはいけません。
なぜなら、インプラントを埋入した歯茎や骨の穴が広がり、細菌が侵入して炎症を起こす可能性があるためです。

できるだけぐらつきの生じた箇所を清潔に保ち、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

インプラント手術後も日々のケアでぐらつく原因を作らないことが大切

いかがでしたでしょうか。

インプラントがぐらつく原因は、骨との結合がうまくいっていないことや、結合部分が緩むことなどさまざまです。

ぐらつきが気になる場合は、歯科医院を受診して原因を特定し、適切な治療をしてもらいましょう。
また、歯磨きなどの毎日のケアで、インプラント周囲炎を予防することも大切です。

きぬた歯科では、インプラント手術後のアフターメンテナンスも充実しています。
定期検診や、ぐらつきが生じたときの処置も行っていますので、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
インプラントの費用について気になる方はぜひ、「インプラントの費用の基礎知識と1本あたりの費用について」をご覧ください。

監修者情報

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科