歯茎が下がる原因

インプラントの埋入により、歯茎が下がるケースがあります。
歯茎が下がり歯根が露出した状態を、「歯肉退縮」とよびます。

それでは、なぜインプラントの治療後に歯茎が下がるのかをみていきましょう。

インプラント治療による原因

インプラントには、汚れが付着しやすいセラミックと呼ばれる素材が採用されているため、自然歯よりも汚れが溜まりやすくなります。

口腔内を清潔な状態に保てていないと、歯周病菌が増殖し、「インプラント周囲炎」を引き起こすかもしれません。
インプラント周囲炎にかかると、歯茎の腫れや出血などの症状以外に、インプラントを支えている骨が溶けるといった症状も現れます。
骨が溶けると自然と歯茎も下がってしまうため、治療後は入念なケアを心がけましょう。

また、インプラント周囲炎のほかにも、歯茎が下がる原因として血液供給量の減少が挙げられます。

自然歯は、歯を支える歯槽骨や、歯根と歯槽骨をつなぐ歯根膜、そして歯茎の3つの組織から血液供給を受けています。
しかし、インプラントは人工歯なので歯根膜がありません。
血液の供給先が歯槽骨と歯茎のみになるため、自然歯と比べて血液供給が少なくなります。
その結果、歯茎に血液が行き渡りにくくなり、歯茎は張りを失って下がりやすくなるのです。

インプラント治療以外の原因

歯茎が下がる原因は、インプラント治療だけではありません。

インプラント治療以外にも、以下の原因により歯茎が下がることがあります。

インプラント治療以外に歯茎が下がる原因

  • 矯正治療
  • 噛み合わせ
  • 歯磨き
  • 歯周病
  • 歯ぎしりや食いしばり
  • 喫煙
  • 加齢
  • ホルモンバランス

矯正器具を装着した際、器具が合わずに歯茎に過剰な力が加わり、歯肉退縮を発症することがあります。
マウスピース矯正でも、器具のふちが歯茎に刺さり歯茎が炎症を起こす場合があるので、適宜、器具を調整しなければなりません。

噛み合わせが悪いと、特定の歯や歯茎に負荷がかかり炎症を起こすことがあるので、注意が必要です。

また、歯の汚れを落とすために、強い力で歯を磨いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
過剰な力で歯を磨くと、歯茎から血が出て傷んでしまい、歯肉退縮につながります。
毎日の歯磨きで歯茎を傷つけないように、優しく丁寧に磨きましょう。

インプラントを正しくケアする方法

インプラントの埋入後は、インプラント周囲炎や血液供給の量が原因で、歯茎が下がり歯根が露出した状態の歯肉退縮につながります。

歯肉退縮を防ぐには、日ごろからのケアを怠らないことが大切です。

セルフケア

インプラントを埋入すると、隣接している自然歯や歯茎のすき間に汚れが溜まり、インプラント周囲炎にかかるリスクが高まります。

お手入れの方法としては、歯茎を傷つけないように、毛が柔らかい歯ブラシで優しく歯を磨くことが挙げられます。

また、インプラントのケアには「デンタルフロス」も欠かせません。
デンタルフロスを使用すれば、歯ブラシでは磨きづらい箇所に付着した汚れも、しっかりと落とせます。

定期的なメンテナンス

インプラントの治療後に歯茎を健康な状態に保つには、セルフケアはもちろん、歯科医院での定期的なメンテナンスも欠かせません。

歯科医院では、スケールとよばれる器具を使用し、歯の表面に付着した歯石を除去するので、セルフケアだけでは落とせない汚れも落とせます。
インプラント周囲炎の症状の有無や噛み合わせといった、自分では判断できない部分も確認してもらえます。

半年に1回のメンテナンスが理想です。

メンテナンスが必要な詳しい理由については「インプラントはメンテナンスが必要なのでしょうか?」をご覧ください。

インプラント治療や矯正治療などの影響で、歯茎が下がる場合がある

今回は、インプラントが歯茎に与える影響を解説しました。
歯茎が下がることには、インプラント周囲炎や矯正治療など、インプラント治療やそのほかの原因があります。

インプラント周囲炎にかかると、インプラントを支えている骨が溶けて歯茎が下がりやすくなるため、日ごろのケアを怠らず、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けましょう。

当院きぬた歯科は、年間3,000本以上のインプラントの埋入実績をもつ歯科医院です。
治療後の定期メンテナンスも無料でお受けしておりますので、インプラント治療に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

監修者情報

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科