インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯が完全に抜けて何もなくなってしまった場所に、チタン製の人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工歯を取り付けるという治療方法のことです。

インプラントに用いられているチタンという素材は、骨と結合するという特徴があります。
そのため、埋め込んだインプラントが、あごの骨と結合さえすれば、自分の歯のように食べ物を噛むことができるようになります。

 

差し歯の治療とは

差し歯の治療は、表面上は歯がないように見えても、内部には歯根が残っているという場合に行われます。
「差し歯」という文字列から、歯が完全に抜けた場所に人工的な歯を差し込むというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実はそのイメージに近いのはインプラント治療のほうで、差し歯は歯根が残っているという状態でなければ行えない治療となります。

 

インプラントと差し歯の違い

ここからは、インプラント治療と差し歯での治療、それぞれの違いを解説します。

 

違い①費用

インプラントと差し歯では費用が大幅に異なります。
まず前提として、インプラントは自由診療に該当するため基本的には保険適用外ですが、差し歯は保険適用ができるということは覚えておきましょう。

 

インプラント治療の費用の相場

インプラントの相場は、人工歯根となる「インプラント体」と、その上に被せる「人工歯」を合わせて1本あたり30万~45万円程度です。
なお、当院きぬた歯科では、世界的に有名なストローマン・インプラントを、独自のルートで大量に仕入れることで、全国で最低レベルの料金を実現しています。
もっともリーズナブルな、金パラジウム合金とプラスチックを使ったものだと1本あたり32万円で治療が可能です。

インプラントの費用相場

 

差し歯治療の費用の相場

差し歯の相場は、保険適用で3割負担と仮定した場合、1本あたり3,000~1万円と非常にリーズナブルです。
また、見た目の美しさや安定性にこだわりたいという場合は保険適用外の自由診療も可能で、その場合の相場は1本あたり4万~20万円と幅があります。
これは、患者様ごとに最適な治療法や素材は異なり、どの組み合わせを選ぶのかによって費用が大きく左右されるためです。

 

違い②治療期間

インプラントは、最初の検査から治療が完了するまで、最短で2か月~最長で1年以上かかります。
対し、差し歯の治療は1~2か月程度で終わるという点も大きな違いです。

なぜインプラントの治療期間にここまで差があるのかというと、インプラント治療の場合は、あごの骨に十分な厚みがなければ骨を増やすための治療が別途必要になるためです。
元からあごの骨に十分な厚みがあり、埋め込んだインプラントもすぐに安定した場合は比較的すぐに治療が終わります。

ちなみに、当院きぬた歯科では、最短2か月でインプラントの治療が完了できます。

インプラントの治療期間はどれくらいかかるのでしょうか?

 

違い③寿命

インプラントよりも差し歯のほうが、費用が安く治療期間も短く済みます。
しかし、長い目でみた場合、治療した歯の寿命が長いのはインプラントのほうです。

以下にそれぞれの寿命をまとめました。

インプラントと差し歯それぞれの寿命

  • インプラント:10~15年以上
  • 差し歯(保険適用):5~8年程度
  • 差し歯(自由診療): 10~20年程度

上記はあくまでも目安のため、使用する素材や患者様の症状などの条件によって実際の寿命は異なります。
ただ、保険適用の差し歯の寿命がもっとも短いということはいえるでしょう。
また、自由診療の差し歯であっても、歯が薄い場合などは将来的に歯根が割れて、本来の寿命よりも短い期間で使えなくなってしまう可能性があります。

ちなみに、現在と同様の施術法でのインプラント治療を世界で初めて受けた方のインプラントは、ご本人が亡くなられるまでの40年間、正常に機能していたそうです。

インプラントの寿命はどれくらいなのでしょうか?

 

違い④メンテナンスの必要性

インプラント治療を行った場合は、治療が完了したあとも定期的なメンテナンスに通う必要があります。

なぜなら、インプラントを埋め込んだ場所では雑菌が繁殖しやすくなり、「インプラント周囲炎」とよばれる歯周病のような症状が出る可能性が高くなるためです。
定期的に歯医者でメンテナンスを受け、インプラント周囲炎の予防を行い、万が一症状がみられた場合は早めに治療を行う必要があります。
メンテナンスの有無によってもインプラントの寿命は左右されるため、治療後も定期的な通院が必要です。

一方で、差し歯の場合は、通常の歯磨き程度のメンテナンスを行えば十分です。

インプラントはメンテナンスが必要なのでしょうか?

 

違い⑤見た目

インプラントと保険適用の差し歯は、治療で取り付けた人工歯の見た目にも違いがあります。

インプラントや、自由診療の差し歯の場合は、ジルコニアやセラミックとよばれる素材を使うため、自然かつ美しい仕上がりになります。
汚れがつきにくいため、長期間使用を続けても変色しにくいという点も大きな特徴です。

一方で、保険適用で差し歯の治療を行う場合は、プラスチックの素材を使うため、インプラントや自由診療の差し歯よりも見た目はやや劣ります。
ある程度の年数が経つと、徐々に黒ずんでいくため、前歯など目立つ場所では変色が気になってしまうかもしれません。

 

インプラントのメリット・デメリット

ここからはインプラントのメリットとデメリットについてご紹介します。

どんな治療にもメリットとデメリットはあるので、その中でもどちらの方が自分にどちらの利点が大きいかを考えてみてくださいね。

メリット

インプラントのメリットは下記です。

  • 天然歯のような自然な噛み心地
  • 審美性の高い見た目
  • ピンポイントで治療でき、周囲の歯を傷めない

メリットは、何といってもまるで天然歯のような咀嚼が実現できる点です。

インプラントは歯の根元から固定しているため、食べ物を噛んでも違和感や痛みが非常に少ないといわれています。

そのほかにも歯同士を股にかけて取り付ける「ブリッジ」や該当の歯の左右の歯に留め具をかけて固定する「部分入れ歯」とは違い、ピンポイントで治療できるため、周囲の健康な歯に影響を及ぼさないのも魅力です。

デメリット

インプラントのデメリットは下記です。

  • 費用が高い
  • 治療期間が長い
  • メンテナンスをしないと脱落する可能性がある

デメリットで最初に挙げられるのが、治療費用が高額という点です。

見た目的にもキレイな歯が手に入る一方、外科手術を伴うこともあり、1本当たりにかかる費用は20~40万円前後。
土台となる顎骨が少ない場合、骨を増やす骨造成治療も入ったり、複数本行う場合さらに費用がかさんだりする可能性があります。

また治療期間も差し歯が1~3週間であるのに比べ、インプラントは最低でも6ヶ月、長くて1年が平均的です。早く完成させたいと思っている方にとってインプラントは、少々もどかしいかもしれません。

差し歯のメリット・デメリット

インプラントの次は、差し歯のメリット、デメリットについて紹介します。

差し歯は歯根が残っている場合に使える治療方法の一つで、歯根を取り除きたくない・残したい方にとっては選択肢にあがってくるでしょう。

それでは早速見ていきましょう。

メリット

差し歯のメリットは以下です。

  • インプラントよりも短い治療期間
  • 素材によっては保険適用で安価

差し歯の治療は、通院回数がおよそ2~4回程度、期間として1~3週間程度で完了します。
最長で1年ほどかかるインプラント治療に比べると、圧倒的に短く、すぐに治したいという方におすすめです。

また差し歯と言えど様々な素材から選ぶことができますが、硬質レジンや銀歯など素材によっては保険適用でき、リーズナブルな価格で治療できます。

もちろんより自然に仕上げたい場合は、自由診療で天然歯に似た見た目のものを選べます。

インプラントよりも経済的負担を減らしたいという方で、歯根が残っている方は差し歯を検討してもよいでしょう。

デメリット

差し歯のデメリットは以下です。

  • 審美性に欠ける
  • 保険適応外治療になると高い

デメリットは素材次第では、審美性に欠けるという点です。

保険適用の素材だと硬質レジンや銀歯を使用しなければならず、目立つ前歯などでは分かりやすい仕上がりになるのが難点。

保険適用外の素材であれば天然歯と馴染みやすい一方、自費になるので差し歯のメリットでもある安さが損なわれてしまいます。

それでも歯根を残したまま、キレイに見える歯を手に入れたいという方にはおすすめです。

インプラントと差し歯治療の流れ

ここではインプラント治療と差し歯治療の流れについて解説します。

どちらか迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

インプラント治療の流れ

インプラントの治療の流れは下記です。

  • 治療期間と精密検査
  • 事前治療
  • 人工歯根埋入手術
  • インプラントの定着期間
  • 人工歯のセット

外科手術を伴う治療ですから、事前に全身の疾患や治療が必要な項目はあるのかなどを念入りに確認します。また人工歯根と顎骨の定着期間など、結合するまでに時間を要するのが特徴です。

完成まで最短で半年、長くて1年ちょっと治療期間を要します。

差し歯治療の流れ

差し歯治療の流れは下記です。

  • 虫歯の治療
  • 根管の治療
  • 差し歯の土台作り
  • 差し歯の取り付け

インプラント治療のように外科手術を伴わないので、手軽に行えて治療期間も短いのが特徴です。

トータルの治療期間は個人差はあるものの、1~2ヶ月程度で終わるのが一般的。

インプラントと差し歯は、治療ができる前提となる条件から異なる

今回は、インプラントと差し歯の違いについて解説しました。
両者は一見似たようなものに感じられますが、インプラントは歯が完全にない状態で行う治療法であるのに対し、差し歯は歯根が残っている場合に行う治療法です。
このように、前提となる条件から異なるうえ、ほかにもさまざまな違いがあります。

「自分はインプラントと差し歯どちらを行うべきなのかわからない」
「インプラントに興味があるので相談だけでもしてみたい」
このようにお考えの方は、ぜひ当院きぬた歯科までご相談ください!
お口のチェックから歯科CT、カウンセリング、お見積もりまで無料で行っております。

監修者情報

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科