インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

インプラント治療の流れ

  1. カウンセリング・診察
  2. レントゲン撮影・CT撮影
  3. 術前治療
  4. 1次手術
  5. 2次手術
  6. 人工歯の取り付け

インプラント治療は、カウンセリングで患者様の希望をヒアリングしながら、治療の計画を立てます。
このときに、レントゲン撮影やCT撮影を行い、口内や顎の骨の状態を確認します。

口内に虫歯や歯周病などのトラブルがあると、インプラントの手術で歯茎を切開した際に、傷口に細菌が侵入するおそれがあるため、術前治療が必要です。

術前治療によって口内の状態が整ったあとは、外科手術の工程に進みます。

1次手術では、インプラント体という金属製の部品を埋入して、2次手術でアバットメントとよばれる土台をインプラント体に装着します。
最後に、人工歯を装着してインプラント治療は完了です。

【食事面】インプラント手術後の注意点

インプラントの手術後は、腫れや痛みなどの症状が表れることがあります。
食事の際に患部を刺激すると、これらの症状が長引くことや、悪化することが考えられます。

インプラント治療後の食事では、以下で紹介する2つに注意してください。

インプラント手術の痛みについては「インプラント手術で痛みを感じることはありますか?」をご覧ください。

注意点①刺激物の摂取を控える

インプラント手術後の食事では、からいものや熱いものなどの、刺激の強い食べものは避けたほうがよいです。
特に、からいものは手術したばかりの口内への刺激が強く、患部の痛みや腫れを悪化させてしまいます。

また、手術直後は麻酔が効いているため、口内の感覚が鈍くなっており、熱さや痛みを感じにくくなっています。
麻酔が切れたあとに、強い痛みを感じることもあるので、手術から1週間程度は刺激物の摂取を控えたほうが賢明です。

手術後には、歯に負担がかからない、ゼリーやおかゆ、スープなどの柔らかいものを中心とした食事をおすすめします。
ただし、おかゆやスープなどの熱い食べ物はよく冷ましてから食べましょう。

注意点②飲酒を控える

アルコールには、血行を促進する作用があるので、多量に摂取すると患部から出血するおそれがあります。
また、免疫力を低下させる働きもあるため、インプラントの手術前や手術後の飲酒は控えたほうがよいとされています。

どうしても飲酒をやめられない場合は、アルコール外来に通うことも視野に入れてみてください。

より詳しい術後の食事面での注意点は「インプラントの手術後の食事で注意したほうがよいことはありますか?」をご覧ください。

【生活面】インプラント手術後の注意点

インプラントの手術後の生活で気をつけるポイントは、大きく分けて3つあります。

注意点①喫煙を控える

タバコは、インプラント体と骨の結合を妨げて、傷口の治りを遅くします。
血管を収縮させて血行を悪くするなどの悪影響をおよぼすため、インプラント治療中の期間は喫煙を避けましょう。

注意点②激しい運動や長時間の入浴を控える

インプラントの手術後は、患部が出血を起こす可能性があるので、血流を促進させる行動は控えてください。
たとえば、激しい運動や長時間の入浴などが挙げられます。

患部の状態にもよりますが、手術後から1週間程度は、ウォーキングなどの軽い運動やシャワーで済ますことを留意したいところです。

注意点③患部をブラッシングで刺激しない

インプラントの手術後の歯磨きは、出血や化膿のリスクが高まるため、患部を刺激しないように十分に配慮してください。

患部の傷口に細菌が侵入すると、炎症や感染症を起こす可能性があるため、口内は清潔にしなければなりません。
そのため、患部を刺激しないように柔らかい毛の歯ブラシを使用して、優しい力でブラッシングしましょう。

もし、患部を避けてのブラッシングが難しい場合は、うがい薬やマウスウォッシュを使用して、口内を洗浄することをおすすめします。

インプラントの手術後に表れる症状と対処法

手術後には、患部の痛みや腫れ、また出血や化膿などの症状が表れます。
これらの症状は、通常、2日~1週間程度で治まりますが、症状が悪化して、患部から出血が止まらない場合は、深刻なトラブルが発生しているかもしれません。

以下の対処法を参考にしつつ、時間が経過しても改善されない際は、すぐに治療を受けた歯科医院を受診してください。

対処法①処方された薬を服用する

患部の痛みや腫れが続く場合は、手術後に歯科医師から処方された薬を服用しましょう。

痛み止めや腫れを抑えるための抗生物質は、術後、一定期間服用するように歯科医師から指示があります。
決められた量を飲み続けていれば、痛みや腫れが治るケースがほとんどです。

対処法②患部を冷やす

腫れが続く場合の応急処置として、患部を冷やすことが挙げられます。

ただし、冷やしすぎると、インプラント体と骨の結合を妨げてしまう可能性があるため、氷などを直接当てるのではなく、水で濡らしたタオルなどを活用しましょう。

対処法③担当医師に相談する

患部が化膿して膿が出たり、下痢や湿疹などの症状が表れたりする場合は、そのまま様子をみていても改善しないケースがほとんどです。

ご自身だけでの解決が難しいと判断した場合は、担当の歯科医師に相談してください。

インプラントとは

インプラントの手術後は患部を刺激しないように過ごしましょう

今回は、インプラントの手術後に避けたほうがよい生活習慣や症状の対処法を解説しました。

インプラントの手術後は、患部の腫れや出血を防ぐために、なるべく刺激しないことが大切です。

手術後に症状が長引く場合は、早めに担当の歯科医師に相談しましょう。

当院では、患者様にご満足いただけるように、技術を徹底的に追求したインプラント治療を実施しております。
安心・安全なインプラント治療を受けたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、インプラント治療に従事。現在では年間3000本以上のインプラント治療の実績がある。

日本でインプラント治療が黎明期だったころからパイオニアとして活躍し、インプラントメーカーのストローマン社やノーベルバイオケア社から公認インストラクターの資格を得た。

本の執筆やTV・雑誌などのメディア出演、自身のYouTubeチャンネルなどで情報発信を積極的に行っている。

<主な著書>
インプラント治療は史上最強のストローマンにしなさい!!
歯医者が受けたい!インプラント治療
あっそのインプラント、危険です!!

<YouTubeチャンネル>
八王子きぬた歯科

<外部サイト>
きぬた 泰和 Wikipedia